オシロスコープを使用したパワーアンプのゲイン調整とDSPサウンドセッティング/イコライザー調整/カーオーディオの音調整のやり方


他店にてお買い上げ、お取付のカーオーディオの、サウンドセッティング・音調整だけのご依頼が非常に多い、名古屋のカーオーディオ専門店「HOT WIRED」から、
オシロスコープを使用したパワーアンプのゲイン調整とDSPサウンドセッティング/イコライザー調整/カーオーディオの音調整の正しいやり方を少しご紹介させていただきます。

 

当店の新入君が、自作で組んだカーオーディオで、ハイファイ系のカーオーディオのコンテストに出る事になり、せめてもと思い、音調整だけやってあげる事にしました。
イベントの名前は、「ハイファイサウンドミーティング2011 in ラグーナ蒲郡」だったかな?

画像をお見せするのが恥ずかしいくらいの、自作システムはいたってシンプル。
CDプレーヤー+カロッツェリアの小さな2CH.アンプで、パッシブを使ってフロント2WAYスピーカーを鳴らし、中古で買ったキッカーのサブウーハー用のモノラルアンプで友達のお古の12インチのウーハー1発を自作のボックスで鳴らしている、いちおう3WAYマルチシステムです。(笑)

 

まずはヘッドユニットのゲイン調整から、DEH-P01。

さすがはパイオニアのハイエンドCDプレーヤー、ボリュームMAXの62でわずかに歪む程度。

出力も5V以上もあります。

 

しかし!

パワーアンプの「最大入力」が、4Vのモデルですので、出力が5Vでは、アンプに入った時点でディストーションして、すべてのボリュームで信号が歪んだシステムになってしまうのです!

入力感度は、上げ過ぎは台無しなんです。

これ重要!

このアンプの最大のパフォーマンスで使用するためには、最大入力に合わせて、4Vの入力を作ってやる事がコツです。

ボリューム59の約4Vで設定します。

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次はパワーアンプのゲイン調整。

アンプのゲイン調整って、ほとんどの人が耳で聞いて、適当にダイヤル回してセットしていますが、そう言うセッティングではダメです。

アンプのゲインとボリュームは違います。

車のエンジンに例えると、各シリンダーごとの最大出力を発生する回転数をピインポイントで見つけ出して、4気筒全部を同調させる作業です。

適当に乗ってヤマカンで最大出力発生回転数わかります?

アンプのゲイン調整はオシロスコープがないとできません。

デジタルオシロスコープを正しく使って、音が歪む直前の最大ゲインにセッティングします。

弊社では、狭い車内での使いやすさを考慮して、秋月電子やRSコンポーネンツなどで市販されているような、小型のデジタルオシロスコープをメインで使用します。
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パワーアンプの最大ゲインを調整しないで適当に聞いていると言うのは、例えると、クルマのエンジンが何回転で最大何馬力出力するかも知らずに、タコメーターもなしで、適当なギアでエンジンぶん回して走っている様な物です。
ほとんどの人がゲイン上げ過ぎで聞いています。
(クリップした信号の歪みも一緒に増幅して聴いているので、音質が悪いのです。)

クルマのエンジンでも、最大出力/最大トルクを発生するエンジン回転数は決まっていて、そのパワーバンドに入れて走らないと最大の性能を発揮できません。

パワーアンプは、最大出力を発生するゲインを正しく調整する必要があります。

ヘッドユニット、プリアンプ、プロセッサー、パワーアンプなど、色々な機器を積んでいるシステムの場合は、このゲイン調整がさらに重要になってきます。
すべての機器のゲイン調整をして、すべての機器が同調するようにセッティングする必要があります。
人間の耳では無理なのです。

 

 

次はイコライザーの調整です。
こちらは耳のものすごく良い人だったら、耳だけでできるかも。(笑)
DEH-P01は、31バンドのイコライザーを搭載しているので、細かい周波数の設定が出来ます。

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うーん、自作のウーハーボックスが良くないのか、ローエンドが40と50Hzばっかりになっちゃってます。(^_^;)
フロントスピーカーもミッドレンジが全然鳴ってない・・・。

新人君の自作オーディオカーなので、しょうがないけど、スピーカーの取付とデッドニングが良くないのでしょう。
できる限り車内で理想的な周波数特性になるようにがんばってイコライザーで調整して、一応なんとかしました。
が、イコライザーのかけ過ぎなのか、音に鮮度がない。
まぁアンプのせいかも知れないし、何とも言えませんね。

 

 

で、コンテストの結果はと言うと,

23台中9位。

(^^)

DIY自作のクルマは一台もなく、写真を見せてもらいましたが、まー皆さんさすがにハイファイ系、超高級ユニットを満載している車両ばっかりでした。(^^)

高級ユニットを取り付けてたまたま出てきた音だけじゃもったいないですから。

カーオーディオは,サウンドセッティングの調整が非常に重要なのです。

 

 

カーオーディオのDSP、デジタルプロセッサーのサウンドセッティング、音調整,ゲイン調整、イコライザー調整、など音調整などはお気軽にホットワイヤードにご相談ください。

カーオーディオ、カーナビ、DAPのサウンドセッティング一式:35000円(税別)
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他店にて取付のカーオーディオの音調整だけのご依頼も大歓迎です。
業者様のご依頼も承っております。
※秘密厳守 

 

 

 

2020.8.27 update 
 
カーオーディオのサウンドセッティングを動画でご紹介しています。
 

カーオーディオの音調整・正しいゲイン合わせ/ゲイン調整の作業のご紹介。 DAP+HELIX DSP.3+BIGX+MERCURY CAR AUDIO M420パワーアンプ+PRS-D800 CX-5
https://www.youtube.com/watch?v=gGeMdWQ_PXA

 

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カテゴリー: サウンドセッティング(音調整)   作成者: hotwired パーマリンク

hotwired の紹介

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オシロスコープを使用したパワーアンプのゲイン調整とDSPサウンドセッティング/イコライザー調整/カーオーディオの音調整のやり方” への16件のコメント

  1. アンプのゲイン調整を調べていたら このページに辿り着きました

    ゲイン調整時にオシロスコープを使用されるとの事ですが、その時に使用するのはいつも聞いているCDとかで良いのでしょうか? それとも各周波数の音源でしょうか?

    プロの調整はとても勉強になるので是非教えてください m(__)m

  2. 1khzの0bitの音源です。
    人間の耳は,15%程度のディストーションは関知できないと言われています。 耳の良い人でもかなり音が歪んでこないと聴感ではわかりませんので,普通の音楽を再生して耳で聞いてテキトーにゲイン調整しているショップとか我々の常識ではアウトです。

    • とても勉強になりますm(__)m

      オシロスコープはマイクを接続されて計測されるのでしょうか?

      それともアンプの出力端子に?

      hotwired様のコメントを元にオシロスコープの簡易PCソフトとマイクを使ってやってみたのですがイマイチ把握できませんでした (^_^;)

      • えーと,マイクでやるのではないです。
        アンプの出力端子につないで,正弦波を見ます。
        クリップし始めると,波形の頭が平らになったり,ひどいアンプだと,波形自体が変な形になります。

        ちなみに,アンプだけではなく,ヘッドユニットの最大出力(最大ボリュームの数値)や、ヘッドユニットとアンプの間のすべてのユニット(プロセッサー,プリアンプなど)も,すべてゲイン調整をそろえて,アンプを含めたすべての機器が同調するようにセッティングする必要があります。

    • えー,1khzの0bitという言葉以上で説明するのは難しいです。(笑)
      周波数が1khzのピーって音です。(笑)
      0bit というのは,簡単に言うと,CDが再生できる最大の音量という意味です。
      ご来店頂ければ,実際に聞いて頂けます。
      ゲイン調整の為だけに使用する、正弦波の特殊な音源です。
      あ、ツイーターぶっ壊れますから注意してください。

  3. ゲイン調整を調べていたらここにたどり着きました。
    今オシロスコープ持ってて1khzの正弦波流して合わせてるのですが、
    デッキからアンプへの入力電圧っていうのはアンプに入る前のRCA端子
    のところを計ればいいんですか?
    それとも入力した後のアンプのスピーカー出力の方ですか?

    ちなみにRCA端子だとしたらオシロのプローブをどのように当てて計れば
    いいのでしょうか?

    • 両方計ります。
      デッキの出力は,アンプなり,プロセッサーなりの最大入力にピッタリ合わせます。
      アンプの出力は,実際の出力を左右をピッタリに合わせます。
      マルチアンプやマルチチャンネルも同様に必要に応じて適切な出力にセッティングします。
      人間の耳では無理ですね。(笑)

      プローブはプラス/マイナスで当てれば良いのではないでしょうか?
      うちはRCAのオス/メスを用意しています。

      • しばらくぶりですみません。
        コメントの返信わかりやすくて為になりました!ありがとうございます。

        hotwiredさんのゲイン調整の記事や動画をあれから何度も拝見してますが一つ自分でも分からないところがあってまた質問なのですが(汗

        今の私の構成が
        サウンドプレミ100→アンプJLAUDIO HD600/4
        なのですがオシロスコープでナビのRCAボリューム33 1.635V
        アンプゲインスピーカー出力が歪まないとこまで上げると34.7Vです。(オシロvmax)
        これは適正なのでしょうか?

        hd600/4の説明書には4Ω24.5Vが最大出力らしいのですがこれは実効値(vrms)のことなのでしょうか?

        音量を上げるとうるさく感じてしまうので悩みまた質問してしまいました(汗

        • 聴感でうるさく感じるということは、著しく歪んでいる状態です。
          少しの歪みなら人間の耳では識別できません。
          音量を大きくすると激しく解るだけで、音量が小さくても全域で歪んだ音楽信号を聞いている状態と思われます。

          • 返信ありがとうございます!
            確かに歪んでないとうるさく聞こえるはずないですね。
            オシロで歪んでないからとそこは考えてませんでした。
            主に高音がうるさく聞こえてます。


            今マルチ駆動でHD600/4をミッドとツイーター鳴らしていてどっちもゲインの電圧を同じにしてツイーターだけサウンドプレミで-8dbにしてます。
            おそらくこれが歪みまで増幅してる原因かもしれないのでまた試行錯誤してみます。

            アドバイス本当にありがとうございました。

          • ヘッドユニット側のゲインを下げて、アンプのゲインを上げるのは、ゲイン調整のセオリーの真逆で、もっとも音質を下げるやり方です。
            しかも-8では、せっかくのソースをなん倍もに薄めて、ほとんどなくなった情報量を、アンプで無理やり引き延ばしているわけで、味が薄く、ノイズが多く、音質が悪くなります。
            大変もったいない設定です。
            元のソースが濃くないと、伸ばしても味まずくなります。
            ソースのゲインはできるだけ高くしたい、結果的にパワーアンプのゲインはできるだけ下げる、
            のが基本と考えています。

  4. 失礼いたします。
    いつもブログ、動画興味深く拝見しております。
    1つご教授していただきたいのですが、別のブログでp01の62での値が2,66・・vとありました。
    私もオシロスコープを安価な物ですが購入し正弦波を使いRCA出力を計測したところ62でvrms2.68vとなります、
    どの様に計測すると上記の様になりますでしょうか?

  5. 返信ありがとうございます、大変恐縮でございます。
    p01とprsa900を使い間にザプコのラインドライバーを入れております、全て計測して行いました、p01は60設定、ラインドライバーのアウトを6v,、a900をクリップ直前の16.0vで4chを合わせておりますが、p01のテクニカルデータにもある出力5vがわかりません。

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